第２２１話 ６９カ国目 トルコ 「イスタンブールにやって来た・・・。」  黒海を渡り、ボスポラス海峡を越えと、 そこにはヨーロッパアジアの交差点、イスタンブールがあった。
アラスカ出発 １９９２／４／１〜トルコ １９９５／１０ トルコ出国までの走行距離 約７３５３６ｋｍ 
欧州・中東走行 １９９４／６／２９〜１９９６／２／１ 走行距離 約３４１３１ｋｍ 
トルコ走行 １９９５／９／４〜１９９５／１０／９ 走行距離 約２０１７ｋｍ  |
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１泊２日で１３０ドルと言う黒海縦断の船旅は、自転車野郎の私にとってはとても優雅な旅だった。キャビンが付いていて朝食も出され、 「こんなにもくつろいでしまって良いのだろうか。」 そう思うほどリッチな気分を味わう事ができた。朝食はバイキングというか、給仕が次々にテーブルを回って来て、 「これはいかがですか？」 とハムや卵や肉などを持ってくるので、私はこのときとばかり端から、 「これと、これとこれ。」 と頼みまくった。こんな思いをして罰でもあたりはしないかと思ってしまうような、忘れられないリッチなひと時を過ごしてしまった。旧ソ連を必死に走って来たのだから、これはきっとご褒美なのだ。そう自分を納得させた。朝食の席には朝からウォッカも出た。この辺はやはり旧ソビエトらしい感じがした。
ウクライナ 朝食をとる私。  ９時過ぎの朝食の後、同部屋のメフメッドさんに誘われてデッキに出た。黒海を渡った船はボスポラス海峡を南に向けて進んでいた。ここはアジアと欧州の分岐点だ。海峡を挟んで右は欧州、左はアジア、と言う事になるのだろうか。トルコに近づいてきたせいか、デッキに出たメフメッドさんはとても嬉しそうな表情を浮かべていた。我々はボスポラス海峡を眺めながら、その潮風を胸に吸い込んだ。しばらくすると、メフメッドさんは自慢げに話を始めた。
トルコ ボスポラス海峡を眺めながら、船はイスタンブールにと向かっていた。 
トルコ メフメッドさんはとても嬉しそうな表情を浮かべていた。  遠くの前方を指差したメフメッドさんは、 「あの遠くに見える向こうがイスタンブール、そして右手がヨーロッパ、左手がアジアだ。」 と教えてくれた。私も、 「へー、フムフム。なるほど。」 とうなずいた。強い日差しを浴びながら、私はメフメッドさんの案内を聞き入った。イスタンブールの街が見え出すと、日差しは一層強くなっていった。メフメッドさんは、 「気持ち良いぞ、お前も服を脱いでみろ。」 と言うので、Tシャツを脱ぎ、ボスポラス海峡に注ぐ強いトルコの日差しを浴びた。
トルコ 「おい、気持ちいいぞ、お前も服を脱いでみろ。」とメフメッドさんは言った。 
トルコ 服を脱ぐと、とても強い日差しが体に当たっていた。 
トルコ 地中海で見たリゾートような雰囲気が漂っていた。 
トルコ 海峡沿いにはとても豪勢な建物が建ち並んでいた。 
トルコ アジアと欧州に架かる橋が見えた。 
トルコ よく見ればとても大きな橋だ。 
トルコ 海峡からはたくさんのモスクが見えていた。  周囲の風景は次第に都会らしくなり、多くの建物がひしめきあって建って入る様子が見えた。 「いよいよイスタンブールか。」 私はワクワクしながら、デッキで周囲の風景をカメラに撮った。
トルコ イスタンブールはきっと美しい街に違いない。 
トルコ イスタンブールの港に到着。 
トルコ 宮殿のような建物も見えていた。 
トルコ あれはモスクだろうか。なんと格好の良い建物なのだろう。 地図を見る限りでは、トルコの起伏は激しそうで走るのも大変そう。しかしトルコは飯が美味い事でも知られている。食べ物が美味いのは自転車野郎の私にとっては何よりの楽しみ。 「早くトルコを、あの大地を走りたい。」 上陸をまだかまだかと待っていた。 イスタンブールの港に到着したのは１２時過ぎ。ところが、港に着いたは良いが、乗船の時に渡したパスポートが返されるまでに約２時間、港に停泊した船内で待たされる事に。この待ち時間の長い事・・・。 ようやくパスポートを受け取って、６９ヶ国目のトルコヘの入国となった。
トルコ 港には小さな免税店のようなお店が並んでいた。 
トルコ ようやくイスタンブールの港に到着した。 
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